睡眠になぜ光・照明が重要なのか?
最大の理由は、我々人間が夜になると分泌する「メラトニンホルモン」の働きにあるのです。
こんにちは、パパに子どもの睡眠コーチ担当役を願う睡眠照明計画(@sleeplighting)です。
「メラトニンホルモン」は、睡眠ホルモンとも言われて人を眠くさせてくれるホルモン。
しかも、1歳~5歳の子どもは、一生のうちで一番「メラトニンホルモン」の分泌が多い時期。
その大事な「メラトニンホルモン」をしっかり分泌させることが重要。
そして、子どもの睡眠でもう一つ大切なのが成長ホルモン。
成長ホルモンをしっかり分泌するためには、「メラトニンホルモン」をたくさん分泌させて、質の良い眠りを得なければなりません。
そのために重要なのが、太陽の光・照明の光なのです!
それでは、光と深い関係のあるメラトニンホルモンの働きについてまとめていきます。
きっと、睡眠には「光・照明」がキーポイントになっているということをわかっていただけるはず!
お父さん・お母さんが読むと、子どもの成長に対する危機感がどんどんと増し、モチベーションが上がること間違いなし!
それでは参りましょう。
子どもの成長に欠かせないのが睡眠中に分泌される成長ホルモン
「寝る子は育つ」と昔から言われてますが、現代では科学的にきちんと証明されています。
まずは「成長ホルモン」の働きです。
夜寝入って最初にくる深い眠り(ノンレム睡眠)の時に成長ホルモンがたくさん分泌されるのです。
食事や運動など昼間の活動だけでなく、しっかり寝ることを意識した生活リズムが子どもの成長に関わります。
成長ホルモンの働き
- 免疫力の強化
- 新陳代謝を高める
- 傷ついた細胞を修復する
- 筋肉を増やす
- 骨を形成する
このような役割があり、からだを大きくしてくれます。
子どもの成長には欠かせないことばかり。
成長ホルモンは、生後3か月から分泌されているのが確認されていて、4~5歳に一番分泌されるということがわかってます。
しっかり、成長ホルモンを分泌させて子どもを健やかに成長させるためには、深い眠りが欠かせません。
特に寝てすぐの深い眠り(ノンレム睡眠)がポイント。
ノンレム睡眠をスムーズに得るために必要なホルモンが「メラトニンホルモン」です。
メラトニンホルモンの重要な役割は夜寝入って最初にくる深い眠りを導きだす事
我々人間のメカニズムでは、眠くなるホルモンが存在するのです。
そのホルモンが「メラトニンホルモン」
メラトニンホルモンは、夜暗くなると分泌が始まり、明るいところでは分泌が抑えられてしまいます。
なので、夜子どもが寝る時間が近づいてきても、部屋を煌々と明るくしている環境では、メラトニンの分泌が抑制されてしまいます。
もちろん、ゲームやテレビから発するブルーライトでもメラトニンホルモンは抑制されます。
明るい環境で夜更かししていると、メラトニンホルモンの分泌がされず、寝てすぐの深い眠りを十分に得られない可能性が高くなるのです。
このような環境が続くと、成長ホルモンも分泌されにくくなり、子どもの成長にも影響してしまいます。
さらに、メラトニンホルモン自体の働きも子どもの成長に影響します。
メラトニンホルモンの働き
メラトニンホルモンの働きは、夜になると分泌され、ヒトの体温を下げて眠りを誘う=鎮静作用があります。他にも、
- 細胞を酸化から守り老化防止
- 抗ガン作用
- 性的成熟を抑える作用
があるのです。
子どもの場合、特に1歳から5歳位がメラトニンの分泌が一番多い時期として「メラトニン・シャワー」と呼ばれるほどたくさん分泌されます。
メラトニンは脳の視床下部にある松果体において生成されるホルモンであり、アミノ酸の一種であるトリプトファンから、いくつかの代謝過程を経てセロトニンからメラトニンへと変化して生成される。
その後、血中に放出されたメラトニンは、肝臓での代謝により 6-hydroxymelatoninへと変化する。
メラトニンの分泌は生物時計機構により調整されており、血中におけるメラトニン濃度は夜間にピークを迎え、日中はほとんど分泌されないという明瞭な概日リズムを示す。
引用元: 照明学会誌 VOL.93 NO.3 2009 光とメラトニン 野口公喜
このようにメラトニンホルモンは前述したとおり、光・照明ととても深い関係があります。
明るいとメラトニンホルモンの分泌が抑えられていて、暗くなると分泌が始まるという性質。
つまり、
- 【昼】メラトニンが分泌されないので眠くならない。
- 【夜】メラトニンの分泌が始まるのでだんだん眠くなる。
ということ。
さらに、昼間に太陽光をたくさん浴びると、夜にメラトニンホルモンが大量に分泌されるということも分かっています。
しかし、現代の生活では夜でも明るい照明・テレビ・パソコン・ゲームなどのブルーライトの影響もあり、メラトニンの分泌が減っているのが現実。
成長段階にある子どもがこの時期に、夜遅くまで明るい光の下で過ごしていると、成長を妨げたり、体の細胞の酸化=老化を進めてしまう場合もあるという事が科学的にもわかっています。
もちろん、子どものことだけではなく、大人にも同じことが言えますよ。
メラトニン・成長ホルモンは大人も分泌!免疫力強化・老化防止・抗ガン作用があり大人も大切!
前述したメラトニンホルモンの働きで、
- 細胞を酸化から守り老化防止
- 抗ガン作用
については、大人に大切なこと。
成長ホルモンも子どもの分泌量には及びませんが、きちんと分泌されます。
- 免疫力の強化
- 新陳代謝を高める
- 傷ついた細胞を修復する
- 筋肉を増やす
- 骨を形成する
このような働きがあるわけですから、寝入りすぐに深い眠りをとった翌朝には、疲労も解消されて肌も若返るというリセット効果が期待できます。
さらに、新陳代謝を高めるので脂肪分解力もあると言っている専門家もいるのです。
寝ている間にカロリー燃焼している場合もありますよ。
いずれにしても寝ている間の成長ホルモンは、大人の健康にもきちんと影響しています。
【まとめ】睡眠にはメラトニンホルモンのはたらきが重要
子どもの睡眠に光・照明が影響する理由をわかっていただけたでしょうか?
もう1度簡単にまとめます。
メラトニンホルモンは、光・照明ととても深い関係があり、明るいと分泌が抑えられ、暗くなると分泌が始まるという性質。
夜更かしして、明るい環境でテレビやゲームをしているとメラトニンホルモンは分泌されません。
さらに、寝てすぐの深い眠りの時間が短くなり、子どもの成長に大事な成長ホルモンの分泌もされにくくなります。
この状況が続くと・・
子どもの正常な成長が脅かされ、本来発揮できることもできなくなるという事態が多くなってしまいます。
こうなってしまっては、親としてものすごく辛いことです。
さらに、睡眠不足が蔓延化すると、風邪をひきやすくなったりする体の不調はもちろん、頭が午前中からぼーっとしている、すぐにキレる・イライラするなど精神面での影響も考えられます。
こんな状態になる自分の子どもを見逃せますか?
私は、子どもの未来にも関わる重大なことと捉え、睡眠環境を整える役割はパパが担うべきと思います。
睡眠照明計画では、睡眠についてもっと積極的にパパが子どもに関われるように、一緒に学んで実践していきたいと思ってます。
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