ぐっすり眠れない、寝つきが悪い、毎朝起きるたび「寝足りない」「疲れがとれない」と感じているあなた。
その原因は、「部屋の明るさ」にあるかもしれません!
こんにちは、寝る前の光と朝起きる光を工夫して欲しいと願う睡眠照明プランナーです。
あなたは、寝る2時間前の照明はどのようにしていますか?
- いつも気にせずただ照明をつけている。
- 明るすぎるくらい明るくしている。
- リラックスするために暗めにしている。
あなたが1番目もしくは2番目の状態で、夜寝る前の時間を過ごしているなら、見直しが必要と言えるでしょう。
それは、なぜか?
実は、ぐっすり眠るためには寝る2時間前からの明るさ環境が重要だからです!!
私たちを眠りに誘う体のメカニズム!ポイントはメラトニンホルモン
メラトニンというホルモン物質が人を眠たくするのです。
夜メラトニンが分泌されると眠くなり、このメラトニンの分泌が部屋の明るさと大いに関係があるのです。
朝起きると人は、目から光が入り体内時計がリセットされます。
そして、昼間の人が活動するときには眠くならないようにメラトニンが抑制されています。
そして夕方から夜になっていくと、メラトニンの分泌が始まります。同時に段々人の体温も下がって眠たくなっていきます。
しかし、メラトニンの分泌が始まる夜に明るい部屋に居続けたり、強い光を長い時間浴び続けると、昼間と同様にメラトニンの分泌が抑制されてしまうのです。
そうです!このメラトニン分泌の抑制こそが、ぐっすり眠れない原因の一つなのです!!
眠くなる照明の明るさとは?
「部屋の明るさをどの位にすれば良いの?」
「基準ってあるの?」
「強い光がダメといってもどの位の光なの?」
このあたりを検証していきます。
研究では、
- 390ルクス(lx) × 30分 = メラトニン抑制開始
- 290ルクス(lx) × 120分 = メラトニン抑制開始
ということがわかってきたそうなのです!
290ルクス、390ルクスとはどの位の明るさなのでしょうか?
ルクス(lx)とは?という疑問がありますし、390ルクスはどの位の明るさかわからない!という方がほとんどでしょう。
ルクス(lx)とは、照度の単位です。
光があたっている表面の単位面積当たりの光束の量という定義なのです。
もう少しわかりやすく言うと、ある場所にどれだけの光が届いているかを示したものです。
たいていはお部屋の床面に届いている光の量をルクスという単位で表しています。
今回のメラトニンが抑制される390ルクスというのは、人の頭・顔にあたっている光の量と捉えます。
そして、390ルクスとはどの位の明るさといいますと・・、実は一概には言えないのです。
部屋の広さ、内装材の色、天井の高さ、ランプのワット数や照明器具がランプを覆っているのか?などなどの条件によって変わります。
そこで我家を例にだすと、
- 6畳間
- 天井高さ2.4m
- 内装材は白系
- 6~8畳目安の蛍光灯シーリング1灯
- 蛍光灯の下に椅子に座った顔の高さ
この条件で約400ルクスでした。
ご理解いただけたでしょうか!?
写真のようにシーリングライトが天井に設置しているご家庭ですと、シーリングライトの真下近辺に座ってテレビを見ているとすると、390ルクスに該当していて、30分でメラトニンの抑制が始まるということです。
ちなみに、
- シーリングライト中心から50~1m離れたところのソファなどに座っていると、約300ルクス位
- シーリングライト中心から2m以上離れたところのソファなどに座っていると、約100~200ルクス位
というイメージで良いかと思います。実際に私が計測しました。
【まとめ】夜ぐっすり眠るための照明の明るさとは
夜スムーズに眠りに入り、ぐっすり眠るにはメラトニンの分泌を活発にする必要があります。そのために、メラトニンが抑制されないように寝る2時間前位からの光に意識しましょう!
寝るまでの光は、徐々に暗くしていくのが理想です。部屋で過ごす時は、天井の照明を1段階暗くするとか、スタンド照明のみにするとかで、暗くする工夫するのが良いと思います。このあたりの照明の工夫については、改めて記事をかきますのでお楽しみに!
ちなみに、コンビニエンスストアの明るさは、1000ルクス以上の明るさがあります。
エネルギー・省エネ問題を境に新店舗はLED照明を採用して、なおかつ照度も見直されつつありますが、まだまだ明るいです。
従来の蛍光灯の店舗などでは、2000ルクス位あるお店もあります。
ドラックストアやスーパーマーケットもお店にもよりますが、だいたい同様に1000ルクス以上は照度があります。
ですので、買い物が夜の方はご注意を!短時間でメラトニン抑制されます。お子様、特に幼児にいたっては警告ですよ!
なるべく白くて明るい所は、夜遅い時間は避けるとか短時間にするなど意識した方が良いですよ。睡眠・健康のためには。
ブルーライトや照明の色みもメラトニン抑制に関係がある!
よく耳にすると思いますが、スマホ・パソコンの液晶画面やテレビのブルーライト。照明の光の色み(光の波長)もメラトニン分泌を低下させる働きがあるのです。
次回は、ブルーライトや光の波長の視点からぐっすり眠る方法を探りますよ!
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